「弱キャラ友崎くん 2nd STAGE」
スペシャルインタビュー!第5弾
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友崎演じる佐藤元さんと2期のキーパーソンになる4名のキャラのキャストの方々にそれぞれ対談インタビューを行い、2期の物語を紐解いていくインタビュー!
P:ここから後半戦になります。5話までのネタバレはOKというところで5話までを演じ終えて率直に今どういう思いがありますか??
前川:アフレコが始まる前にたくさんの方から、「花火のこの話やるからね」とお声がけいただいたり、元くんからも「僕もサポートするから頑張ってね」と言ってもらったりしました。花火は、色んな辛いことがあるけどこっちとこっちだったらこっちの方が大好きな皆が笑顔になるなとか、常に自分の正しさにむかって選択をしていて。それに伴う我慢しなきゃいけないこととか、変えなきゃいけないこともあるんだけど、でもそれは私が決めたことだからやれるんだっていう強い意志がある子なんです。
なので今回クラスのいじめの標的になってしまうという状況になっても、5話を迎えるまでは変な悲壮感はもたせないというか、私は私でやりたいことがあるからとか、私の正しさにむかっていくから、という強さを意識しました。でも5話では花火が良かれと思ってしていたことが真逆の結果になってしまって、大切な皆を悲しませてしまう。そこまでは我慢とか辛いといった気持ちにフォーカスしないできたと思うんですけど、そこで自分の支えになっていたものが崩れてしまって、我慢していたことが溢れてしまう。そういう時って泣いちゃダメだって思えば思うほど涙が出てくるじゃないですか。5話の花火も泣くシーンではあるんですけど、泣いちゃダメだっていう気持ちで演じていました。
佐藤:1期は友崎のモノローグが多かったんですけど2期では“ほぼモノローグのナレーション”が多くて、その繊細な違いに苦しみました。そういう技術的な難しさもありましたし、物語でいえばいじめの問題が辛かったです。標的が変わる瞬間とか、クラスの空気感とかがすごくリアルなんですよね。
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P:5話ではクラスの空気感の変化を利用して魔王日南葵がエリカを追い込んでいきます。。あのやり方はどう思われましたか…?
前川:あそこまで空気を操れるって今まで葵が築き上げてきたものがあるからできるわけだけど、恐ろしいなと思いました。
佐藤:角度からなにまで計算通りでバケモンだなと……。でもその日南の思惑に気づけるのが友崎や花火で、あの恐ろしい空気感を打ち消せるのも花火のすごいところだと思います。
前川:あのままだと今度はエリカが学校来れなくなっちゃうもんね。前のインタビューで元くんが、花火には受け止める強さがあるって言ってくれたんですけど、たしかに今回も花火はそういう状況すらも受け止めて、臆せずやることをやるんです。そこで空気が変わる。今までの花火の良さと新たに戦い方を教えてもらった花火っていう、ハイブリッド花火が最後にクラスの空気を良くしていくのが劇的な変化だなと思いました。
佐藤:で最終的には、率直に思ったことを言うっていう最初から持っていた武器が強くなって帰ってきたんだよね。あのシーンのような社会的制裁って世の中でもよくあることだと思っていて、考えさせられるシーンでした。クラスメイトが口々にエリカを攻撃し始めて、言ったからには自分を正当化しないと今度は自分が狙われると思ってしまうからエスカレートしちゃう。でも友崎とか、特に花火はそれに揺るがされない信念があって、そうした空気に飲まれない。下手したらもう一度標的になるかもしれないけど、たぶん花火はそんなこと考えてなくて、みみみのため、日南のため、そして自分をいじめていたエリカのために行動したんですよね。作中で一番優しい子なんだろうなと思います。
前川:愛がでっかいよね。
佐藤:愛がでっかいね! -
P:先生である友崎と弟子である花火で積み上げてきた成長と花火自身が元から持つパーソナルな部分が繋がる、素敵でグッとくるシーンでしたね。その余韻のまま、5話はDIALOGUE+「フレンドファンファーレ」を使ったいつもの楽曲とは違う特殊エンディングが流れます。
前川:グッときました。明るい曲調だからこそ、今までのこととかも思い返してすごくうるっとしちゃいました。中村とも喋れるようになってた一幕が自然と入っていて良かったですね。
佐藤:花火はもう大丈夫というのがあのエンディングから伝わってきたよね。
前川:今回のいじめ騒動も明確に誰かへの悪意があって攻撃してやろうって人はそう多くなくて。みんななんとなく自分を守るために同調しちゃうとか、怖いから何もしないでおいちゃう中で、花火の起こした小さいけど大きな一歩が5話のエンディングみたいな幸せな時間をもたらすというのが、希望があっていいなと思いました。
佐藤:友崎と花火は似ているって話してきましたけど、二人の似ているところは変わるために今までの自分の捨てられるものは捨てちゃうところで、二人の違うところは、友崎は自分のために変わろうとして、花火は他人のために変わろうとしたところ。5話で空気を変える一言を言えるか言えないのかを決めたのは、自分のためか他人のためかっていうのものあるのかなと思います。友崎はまだ正直弱キャラだからそこまで強くはいけなくて、それ言って大丈夫かな?と立ち止まったけど、花火にはもう言い切る強さができてた。強キャラとしての素材は持っていて、あとは磨くだけだったから言えたんじゃないかなと思います。ここまで辛かったけどよくぞ頑張ったねと花火に言ってあげたいです……!
前川:花火に関しては共感することもたくさんあって、演じていく中で自分でも気づかない自分に気づかされることもありました。私ってこういう風かもなとか、こうしたかったんだなとか。花火と一緒に戦ったというか(笑)とにかく花火の頑張りっていうのは表現したかったのですごく緊張するアフレコ現場ではあったんですが、一緒に頑張りました。 -
P:最後にここからの友崎くん2期に向けてメッセージをお願いします
佐藤:ここから初めて、友崎が弱キャラとか強キャラとかそういうのを抜いて人間として、一人の男としてめちゃくちゃ考えていくことになります。思春期っぽいシーンもあったりするんですけど、彼が選ぶ道っていうのが結果的にどうなるのか、一人の人間の生き方の例として皆さんにお伝えできるものがあると思うので、ぜひ楽しみにしていてくださると嬉しいです。
前川:このあとも花火はもちろん出てきます(笑)本当に友崎くんって人生が詰まっているなって思わされるお話がこれからもたくさんあります。ちょっと甘酸っぱいような、照れくさいような、でもちゃんと向き合っていかないといけないようなこととか、悩みとか。観てると自分だったらどうかなとか本当に身につまされると思いますし、高校生だからとかこの子達だからとかじゃなくて、これは私たちの話だ!って思えるような作品だと思います。大人も子どももなくて、人間模様を表現した「弱キャラ友崎くん2nd STAGE」を最後まで楽しんでいただければと思います。