友崎くん2期放送に向けて、友崎演じる佐藤元さんと2期のキーパーソンになる4名のキャラのキャストの方々にそれぞれ対談インタビューを行い、2期の物語を紐解いていくインタビュー第4弾。

P：今回は菊池風香役の茅野愛衣さん。早速質問に移らせていただきます！まずは「弱キャラ友崎くん」に最初に触れた時の印象を教えてください。
茅野：オーディションを受けるにあたって読ませていただいて、面白そうだなって思ったのが最初の印象でした。ただ、私は原作を全部読むか読まないかは役によって変えていて、友崎くんの場合は悩みました。先を知っている方が良い役の時は読むんですが、風香はあまり先を知りすぎていない方が心の揺れとか表現できるなと思ったので原作にはあまり触れすぎずにアフレコに臨んでいました。なので、極力台本のト書きを参考にして、それでも拾いきれないときは元くんに「これってこういうこと？」って聞いたりしていました。
一番最初に演じたのってドラマCDだったよね？
佐藤：そうです。ほんとに妖精として登場してましたね(笑)
茅野：そうそう。なのでその時はどんなアニメ本編になるんだろうって思っていました(笑)そんな感じで始まったので今回は読まないパターンでやってるんですけど、そろそろ読んでみようかなって感じになってまいりました。

P：茅野さんが風香を演じると知っていかがでしたか？
佐藤：原作を読んでる時から風香の場面だけ「妖精のような風が飛び込んできた」みたいな、これまでと明らかに描写が違う異質感があったので誰がやるんだろうって思ってたんですけど、茅野さんが演じると知って風香にどう合わせようとかどう接しようかなとか考えるところから始まりました。でも1期に関しては図書室にいる人でしたね……(笑)
茅野：私って友崎くんにしか見えない幽霊なのかなって思ったもん(笑)
佐藤：でも先の展開として距離が縮まっていくというのがわかっていたので、みみみの関係とはまた違った安心感を1期から出していければいいなと思って演じていました。
茅野：風香は素の友崎くんと近い存在でいられる関係だよね。友崎くんが肩肘張らずに自分自身でいられるっていうのが安心感に繋がってるのかなと思います。なので、1期で友崎くんが考えて動けば動くほど、なんか喋りにくくなっている……って風香が戸惑っていました(笑)
佐藤：あのあたりは2期の伏線にもなっていたりするので、ぜひ1期も観返してほしいと思います。

P：アフレコの様子はいかがでしたか？
茅野：1期の最初の頃って全員一緒に録れてたんだっけ？
佐藤：いや、録れてないです。
茅野：ドラマCDだけかぁ。1期の時から今と同じ分散収録だったけど、さらに元くんだけ別室で録ってたよね。
佐藤：基本別室で収録させていただいてたんですけど、向こう側（みんなのいるブース）に行くタイミングは伺ってました。友崎のモノローグやナレーションが多かったり、客観視している時は絶対にこっち側（自分のブース）で、物語の根幹に関わるとか友崎の本音が出るシーンとかは向こう側で録ろうっていうタイミングだけは決めてました。友崎の中での殻を破るタイミングはあのブースから出る瞬間みたいな(笑)
茅野：ブースが殻だったんだね。
佐藤：自分一人の戦いが多かったので殻にこもらせてもらってました(笑)
茅野：でも基本的に元くんがいて、そこに私たちが順番に対峙していく流れの収録だったから元くんは大変だったよね。
佐藤：収録する順番がバラバラなので情緒が難しかったです(笑)
茅野：本当だったらやっぱり話の流れに沿って収録するのがいいんですけどね。でもプロなので！できると思っていただけたから任せてもらえたんだと思います。
佐藤：うん、それは信頼してもらってたんだと思います。感謝ですね。

P：茅野さんからみた風香のイメージはいかがですか？
茅野：ふわふわした印象ですけど芯の強い子だと思います。もちろん優しいんですけど意外と中身は頑固で、外見とイメージが違うかもって思って演じていました。2期の後半で「世界の理想」「自分の理想」っていう話が出てくるんですが、風香は自分よりも世界にとってよりよい方向に、って考えちゃうんです。自分のエゴで自分のためにこうしたいと思ってしまうことを許せないというか、良いと思えない風香はとても優しい子なんだろうなって思います。意外な面でいえば、思ったよりも饒舌なところですかね。
佐藤：意外と喋るんですよね(笑)
茅野：最初はもっと口数が少ないイメージだったんですけどね(笑)割と現実味を帯びたことを言ったり、難しい言葉を使ったりもして、そういう聡明さも素敵だなって思います。

P：佐藤さんからみた風香のイメージはいかがですか？
佐藤：1期の時点では導き手というイメージでした。本能的に価値観があう二人なのか、頼っていい存在なんだって友崎は思っていたと思います。風香ってなんでこんなに確信めいたことを言えるんだろうって思ってたんですけど、2期になってわかってきたのが、さっき茅野さんもお話してましたが世界にとっての理想、全体にとっての最善策を選べる子だってことなんだと思います。前回の長谷川さんとのインタビューでお話したように僕は友崎をバケモノだと思ってるんですけど、それとはまた違った怪物さを風香は持ってると思います。2期のネタバレになるので詳しくは言えないんですけど、普通そんなことできないでしょ？ってことをしてくるので(笑)どこなのかはお楽しみにしていてください。

P：4月に実施した「弱キャラ友崎くんFes！」はいかがでしたか？
茅野：本当に友崎くんとしか喋らないんだなって……あんな朗読劇あんまりないかも(笑)みんなで喋ってる時に私が存在してないからやっぱり風香っていつもいないんだって実感しました。事前リハーサルをしたときはスタジオだったのでわからなかったんですが、いざ本番で朗読劇始まったらみんなが捌けた後に私が出ていくのであれー？っていう(笑)すごくお話は面白かったし、本編の時からそうだったのでそうなるのはわかってたんですけど出捌けがあることでより実感してしまいました(笑)それにしてもみんなよくアドリブをあんなに繋げたよね！
佐藤：僕がやったからみたいに言われるんですけどでもみんな乗っかってきたよね！？って思ってます(笑)初めはただ金元さんを驚かせたくて仕掛けたのに、みんなすごく引っ張るから……。
茅野：なんでアドリブ入れたんだっけ？
佐藤：昼の部の屋久先生とのコーナーで「夜の部を楽しみにしててください」って言われちゃって、茅野さんに相談したんですよ。
茅野：そうだったね！先生がハードル上げちゃって、何か策はあるの？って聞いたら「無いっス」って言うから、じゃあコサージュ作ってもらおうかってその場で衣装さんに作ってもらったんです。意外とみんなアドリブに乗っかるの好きだったね(笑)

P：生アフレコやトークや朗読劇など……本当に盛りだくさんでしたね。
茅野：1期の生アフレコも、ああやってみんなでステージ上でやるのは初めてだったので楽しかったです。そこでもやっぱり私は元くんとしかやりませんでしたけども(笑)でも2期はだいぶみんなと一緒にいますから！それは大きな前進だと思います。

P：2期のみどころをお願いします。
茅野：序盤はやっぱり花火のお話だと思います。私はすごく好きで、映像がついてどうできあがっているのか楽しみです。そこからの、みみみと風香のバーサスが……。二人はまったくバチバチしてないんですけど、キービジュアルとか、見る人によってはバーサスに映るんじゃないかなと思います……(笑)あとは、2期の風香はクラスメイトの人たちとも会話するので新鮮でした。図書室だけにいると思ってたので(笑)いままで見られなかった風香の一面が見られたのは嬉しかったですし、演じていても楽しかったです。
佐藤：新・友崎編が始まるんだって思ってほしいです。友崎が1期のころに培った力が試されるのが2期なので、そこに至るまでを知りたい方はぜひ1期を観てください。2期はクラスメイトとか学校生活ってなに、恋愛ってなにとか、みんなが一度は通る道をすごく深く掘り下げているので、そのあたりも観ていただきたいと思ってます。